
こんにちは。エンジニアデータバンク です。
ChatGPTは2022年11月にリリースされた生成AIで、業種・職種を問わず大きなインパクトを与えました。
経済産業省の調査によると、今後生成AIの需要はさらに増加し、2030年には1.8兆円の規模になると予想されています。
しかし、日本における生成AIの業務利用率は世界と比較しても低いというのが現状です。
知的労働者を対象とした調査でも、業務利用割合は世界平均の75%と比較して大幅に低い32%程度という結果が出ています。
一方で、生成AIを活用できる人材を採用したいと考える経営者の割合は高いことが分かります。
特に、エンジニアと生成AIとの相性はよいとされており、うまく活用することで生産性が高まります。
将来的には生成AIをうまく活用できるエンジニアとそうでないエンジニアには大きな差がつく可能性も考えられます。
このことからも、生成AIを活用し高い生産性を保てるエンジニアの需要が高まっていくことが予想されます。
本記事では、生成AIの代表格ともいえるChatGPTの基礎知識や、エンジニアがどう活用できるかについて詳しく解説します。
ぜひ最後までお読みください。
それでは解説していきます。
ChatGPTは、OpenAI社が開発した高度な言語モデルを利用した「生成AI」のサービスです。
チャットボットのように会話形式で文章を入力することで、それに対する回答が生成されます。
内部的には自然言語処理技術を活用しており、文章の生成や会話シミュレーションをすることで、まさに人と会話しているかのような文章を生成してくれます。
利用者が入力する文章を「プロンプト」と呼び、このプロンプトを工夫することでより正確な情報を得られるようになります。
エンジニアにとってはChatGPTに対してプロンプトを入力することで、日々のコーディング作業を効率化したり、クリエイティブな問題解決を支援したりする強力なツールとなります。
例えば、簡単な質問をするだけで、複雑なアルゴリズムの実装方法やエラーメッセージの原因を教えてくれるなど、非常に便利に使えます。
もちろん、ChatGPTはエンジニア以外にも有用なツールであるため、技術面以外にも様々な質問に答えてくれます。
エンジニアリング以外にもChatGPTを活用することで、様々な業務が早く終わるようになるかもしれません。
まずは、エンジニアがChatGPTを使う際に有用な活用方法から紹介します。
ChatGPTは、特定のアルゴリズムや機能のコードを自動生成することに向いています。
特に、一般的に知られているアルゴリズムの生成については非常に高性能なソースコードを生成します。
例えば、「クイックソーをPythonで実装して」とプロンプトを入力するだけで、そのコードを生成してくれます。
また、言語間のコード変換も得意で、PythonコードをJavaScriptに変換するなど、異なるプログラミング言語間での移植もサポートします。
これにより、新しい言語を学ぶ際の負担が軽減されます。
ChatGPTを使えば、初期段階のコードレビューを自動化できます。
ソースコードをプロンプトとして入力することで、潜在的なバグや改善点、最適化のアドバイスを提供してくれます。
例えば、「この関数の効率を改善する方法は?」と尋ねると、具体的なリファクタリング案を提示してくれます。
これにより、コードの品質向上が図れますし、チーム全体でのレビュー時間も節約できることでしょう。
エラーメッセージやバグの説明をChatGPTに入力すると、問題の原因や解決策を提案してくれます。
例えば、「Null Pointer Exceptionが発生する原因は?」と質問すると、よくある原因やチェックすべきポイントをリストアップしてくれます。
これにより、デバッグ作業がスムーズに進み、開発効率の向上が見込めます。
冗長なコードや非効率なロジックをChatGPTに指摘してもらうことで、コードのリファクタリングが容易になります。
例えば、複雑なネストループを改善する方法や、再利用可能な関数に分割する方法などを提案してくれます。
これにより、コードの可読性やパフォーマンスが向上し、メンテナンスがしやすくなります。
ChatGPTは、コードの仕様に基づいたテストケースを自動生成するのにも役立ちます。
例えば、「この関数のユニットテストを書いて」と頼むと、適切な入力と期待される出力を含むテストケースを提案してくれます。
これにより、テストカバレッジが向上し、バグの発見率が高まります。
そのほか、類似のテストケースを生成することや、テスト用のダミーデータの生成にも役立ちます。
コードに関連するドキュメントを生成する作業は時間がかかりますが、ChatGPTを活用することで、この作業を大幅に簡略化できます。
例えば、ソースコードをプロンプトとして入力することで、関数の説明や使用方法を自動生成してくれるため、コードの理解が容易になります。
そのほか、自分ではうまく理解できないようなソースコードを分かりやすく説明してくれることも期待できます。
新しいメンバーがプロジェクトに参加する際にも、ドキュメントが充実していることでスムーズに参画できるようになりますので、ChatGPTを活用することで効果的にドキュメント整備を進めると良いでしょう。
新しい分野へチャレンジする機会を見つけることで、エンジニアとしての成長を加速させることができます。
ChatGPTは非常に便利な反面、利用時に注意すべき点も存在します。
ここでは、ChatGPTを活用する際に注意すべきポイントを5つ紹介します。
ChatGPTを活用する際には、セキュリティに十分注意しましょう。
ChatGPTは開発中のサービスであり、利用者が入力したプロンプトやその回答は生成AIの精度向上に利用される可能性があります。
特に、企業の機密情報やセキュリティに関わるコードを扱う場合、その情報が外部に漏れないようにする必要があります。
例えば、APIキーやパスワードなどの機密情報を含むプロンプトや、個人情報を含むデータを入力することをしないよう注意しましょう。
ChatGPTは社外のサービスとなるため、企業の機密情報であるソースコードをそのまま入力すること自体が禁じられている可能性があります。
業務でChatGPTを利用する際には、企業におけるセキュリティポリシーを遵守し、適切に利用するように注意しましょう。
ChatGPTの出力は常に正確とは限りません。
出力したコードをそのまま実行しても、コンパイルエラーが発生したりエラーが発生してすぐ終了したりすることがあります。
あくまでも、「どこかの誰かが書いたコードが提示された」と考え、必ずその回答を検証し、必要に応じて修正を加えることを忘れないようにしてください。
ChatGPTの利用規約上、入力したプロンプトと生成されたコードは利用者が自由に利用できますが、ChatGPTを提供するOpenAI社はその内容に一切の責任を負いません。
そのため、業務でChatGPTが出力したソースコードを利用する場合には、エンジニア本人がそのソースコードが正しく動作することを保証する必要があります。
具体的には、
といった対応が必要であると考えましょう。
ChatGPTは大量のデータをもとに言語モデルを構成しているため、稀にインターネット上に公開されている文章をそのまま出力する可能性があります。その結果、著作権侵害となる可能性があります。
ソースコードにも著作権が存在するため、ChatGPTが出力したソースコードが他社の著作権を侵害する可能性があります。
そのため、ChatGPTを利用して生成されたコードを利用する場合、他者の著作権を侵害していないか確認する必要があります。
生成されたコードが既存のライブラリや他のソースコードからのコピーでないことを確認し、適切なクレジットを付与する必要があると考えましょう。
原則として、ChatGPTに個人情報を入力しないように注意してください。
前述のとおり、ChatGPTに入力した情報はOpenAI社にログとして残り、今後の学習に利用される可能背もあります。
プライバシーの観点からも、個人情報や機密情報を含むプロンプトは避けてください。
ユーザーの名前や住所、電話番号などの個人情報は、一切入力しないように注意しましょう。
ChatGPTから有益な回答を得るためには、適切なプロンプトを入力する必要があります。
具体的で明確な質問をすることで、より精度の高い回答を得ることができます。
例えば、エラーの内容をChatGPTに聞きたい場合には、エラーのメッセージを張り付けますが、プロンプトにソースコードの一部も含め、「この関数のバグを見つけて修正する方法は?」として質問することで、より具体的な対策方法が出力されます。
「人に伝わらないプロンプトはAIにも伝わらない」ことを前提に、人に説明するつもりでプロンプトを考えると良いでしょう。
ここからは、業務にChatGPTを活用する具体例を紹介します。
ChatGPTを利用することで、新しいプロジェクトを立ち上げる際に、初期設定から具体的なコードの作成までをサポートしてもらえます。
例えば、Reactを使ったウェブアプリケーションのプロジェクトを新規で作成することを考えてみましょう。
必要なディレクトリ構成や依存ライブラリの設定、基本的なコンポーネントの実装などを指示することで、実行すべきコマンドや作成するソースコードを自動生成してくれます。
Dockerを使用した環境設定やCI/CDパイプラインの構築もサポートしてくれますので、やりたいことを指示ずるだけでプロジェクトを開始することも可能でしょう。
短時間で簡易的なプログラムやシェルスクリプトを作成する際に、ChatGPTは非常に有用です。
例えば、「ディレクトリ内の全ファイルを圧縮するシェルスクリプトを書いて」と依頼すると、tarやzipコマンドを使ったスクリプトを生成してくれます。
また、定期的に特定のタスクを実行するためのCronジョブの作成もChatGPTの得意分野です。
ChatGPTをうまく活用することで、手作業を減らし、効率的に業務を進めることもできるようになります。
ChatGPTとGitHub Copilotは、どちらもコード生成をサポートするツールですが、その特性や用途には違いがあります。
ChatGPTは汎用的に利用できる生成AIであり、広範なタスクに対応できます。
例えば、文章生成や質問応答、コード生成など多岐にわたります。
一方、GitHub Copilotは特にプログラミングに特化しており、Visual Studio CodeなどのIDEと連携して効率的にコード補完を行います。
リアルタイムでのコード補完や、関数の実装支援に優れており、日常的なコーディング作業を劇的に効率化します。
事実、両方を併用して利用しているエンジニアも多数存在します。
普段の会話はChatGPTに任せつつ、コーディングのサポートをCopilotにお願いするという形です。
ちなみに、Copilotで利用している生成AIは、ChatGPTでも利用可能なGPT-3.5を利用しています。
そのため、「どちらの方が生成AIとして優秀か」という点については大きな違いはありません。
ただし、ChatGPTの方がGPT-4やGPT-4oといった新しいモデルが利用できるため、純粋な日本語の精製能力としてはChatGPTに分があると考えて良いでしょう。
とくに、周囲にエンジニアが少ないような働き方をしているエンジニアに向いています。
以上、「エンジニアのChatGPT活用法」について解説してきました。
ChatGPTは、エンジニアの日常業務を大幅に効率化する強力なツールです。
しかし、その効果を最大限に引き出すためには、適切な使い方と注意点を理解する必要があります。
セキュリティやプライバシーの配慮や生成されたコードの検証などに気を付け、適切に活用することで生産性を大きく向上させることが期待できます。
今後も技術の進化と共に、ChatGPTをはじめとした生成AIの活用はどんどん広がっていくことでしょう。
エンジニアとしての技術を向上させ自信を持つためにも、ぜひ生成AIをうまく活用してみてください。
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